牛窓から真北へ車を走らせること3時間。
豊かな川の流れと美しい田園風景を抜けて 到着したのが...岡山県東粟倉村。 国定公園の一部にもなっている 後山の中腹に建つ、 グレーの洋館こそが、 2泊目の宿「田舎の日曜日」。 平日の宿泊ということもあって、 この日のゲストはわたしたちだけ! 案内された部屋に荷物を置いて、 階下に下りて行くと、 オーナーのおかあさまと奥さんが、 お茶の用意をして出迎えてくれました。 ゲストとの境目がないあたり... ほんとに、田舎に帰ってきたみたい。 で、そのオーナーというのが、 有名なオートマタ作家、 いわゆる、からくりおもちゃの職人で、 ホテルに隣接する現代玩具博物館の館長、 さらに、有馬の玩具博物館の館長でもある西田明夫さん。 リビングの窓辺に置かれたこのオートマタも、 もちろん、オーナーの作品です。 そして、もうひとつ見逃せないのが、 ホテルのすぐお隣に工房を構える 木工作家さんによる家具たち。 とくに、この大きくどっしりした ダイニングテーブルには惚れぼれ...。 ちょうどこの日は、淡いブルーのあじさいが 飾られていて、とっても似合ってました。 ただ、おかあさま曰く、ひまわりのような、 太陽の花もとっても似合うとか...ステキすぎます。 そんな一目ぼれのテーブルでいただく夕飯は、 地元の採れたて野菜満載のメニュー。 いきなり、大きなグリーンサラダが ひとりずつボールで出てきて、 アボガドのグラタン、野菜たっぷりスープ、 パプリカが添えられた魚のホイル焼き、 キノコたっぷり鶏肉のロースト、 つやつやのごはん、しめは、ミルクがけのブルーベリー! 色鮮やかな野菜料理の数々に、 目からもビタミンいっぱい吸収。 食後のコーヒーを飲みながら、 またまた、おかあさまと奥さんとおしゃべり。 ほんと家みたい...もちろんいい意味で。 その後、自由に本を読んだり、 オーナーのドイツおもちゃのコレクションを見たり... 思い思いの夜を過ごしました。 そして翌朝...部屋の窓から差し込む光で、 自然に(!)目が覚め、久々にさわやかな朝を味わってると... 階下からコーヒーの香りが。 そこには、めっちゃステキな朝食が待ってました。 感激ポイントは、自家製のフレッシュなジャム! この日は、アンズとリンゴとトマトの3種類。 開け放たれた窓からは心地いい風が入ってくるし... こんなステキで完璧な朝ははじめて。 うっとりしながら ”めっちゃしあわせ~”を連発。 たぶん...1年分くらいは言ったでしょうね。 そんな素晴らしい朝の余韻に浸りながらも、 ホテルを後にして、現代玩具博物館へ立ち寄りました。 が、ここがまたスゴイ。 館長さんの柔和な人柄もさることながら、 スタッフがみんな、なにか役者のような... あるべきところにぴたりと収まっているような... たとえるならば、 小川洋子の「沈黙博物館」の世界みたい? いや、いしいしんじの作り出すどこかの町? とにかく、不思議な感じなのです...ぜひ。
by sasanet1202
| 2006-08-12 01:13
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